裁判で必要な不貞行為の証拠

法律用語では浮気や不倫という言葉は使われておらず、法律関係の手続きにおいては一般的に不貞行為と呼ばれています。

不貞とは貞操を守らないことを指した言葉で、法的に見たときには配偶者としての貞操義務の不履行を意味しており、民法770条においては配偶者に不貞な行為があった場合に離婚事由として訴えを提起することができると規定されています。

つまり配偶者に不貞行為があれば、その事を理由にして離婚することができるのですが、訴えを起こす際には不貞があったという証拠は提起する側であるご自身で示す必要があります。

具体的に不貞行為の証拠にはなにが該当するのでしょうか。
私たちが普段、浮気をイメージするところでは、異性と連絡を取り合っていたり二人っきりで会う約束などをしていれば、それをすなわち浮気と受け止めることができます。

家族がいるにもかかわらず、他の異性に対して興味を持つというのは普通の感覚ではありえないもので、連絡を取り合うのも二人で会う約束をするのも、すでに浮気心があると考えられます。

素人判断だと、このような内容が不貞行為と言えるように思います。
実際このような事が原因でケンカをしたことがあるという人も多いかと思われますが、法律に照らし合わせて見た時には、連絡を取り合ったり、密会するという程度では不貞には該当せず、愛情のこもった内容のメールを控えておいても、これが不貞行為です！というための証拠能力は有していません。

ではどのようなものを押えれば法的に不貞行為として有効なのでしょう。
ここでポイントとなるのは配偶者と浮気相手との間に、肉体関係があることを証明するという点で、一番わかりやすいものだと、二人がラブホテルに出入りしている瞬間の写真を押さえておけば言い訳もできず、法的に有効なものになります。

またラブホテルでなくても配偶者が浮気相手の家に夜間や朝方に出入りする様子を写真で押さえておくのも、法的に有効となるので、いずれも不貞行為の証拠として機能します。

このような事から、探偵の浮気調査では写真を撮ったり、ビデオを撮影したりということが行われるのです。

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